ブラジル市場に投資できるETF「EWZ」はおすすめ? 「EWZ」は新NISAの対象?
夫婦でFIRE・セミリタイア(サイドFIRE)を目指しているマネ夫婦です。
資産を形成する上で、高配当ETFは魅力的。
しかも成長も期待できれば、売却益のチャンスも広がります。
そんな中、マネ夫婦がポートフォリオに組み込んだのが、ブラジルの株式市場に特化したETF「ブラジル市場iシェアーズMSCIブラジルETF(EWZ)」です。
EWZは、将来有望なブラジル市場の様々な銘柄に投資、年間利回りが7%を超える高配当ETFです。
(税引き前・2024年1月時点)
この記事では、「なぜEWZを選んだのか」、その理由についてつぶやきます。
新興国ETF、高配当ETFの購入を検討している方の参考になればうれしいです。
\EWZについて詳しく知りたい方は、ブラックロック公式をチェック/
iシェアーズ MSCI ブラジルETF (EWZ) ファンド概要
EWZの特徴・株価・配当利回り
①EWZの特徴
投資先はブラジル株式市場
名称 | iシェアーズMSCIブラジルETF |
ティッカー | EWZ |
運用会社 | ブラックロック社 |
設定 | 2000年 |
EWZの正式名称は『iシェアーズMSCIブラジルETF (iShares MSCI Brazil ETF)』で、ブラックロックが運用する米国籍のETFです。
『MSCIブラジル25/50インデックス』に連動する投資成果を目指し、ブラジル株式市場の85%を占める中・大型株に投資します。
純資産総額は約8,300億円
純資産総額 | $5,624,862,532 (約56億ドル) |
経費率 | 0.59% |
2024年1月20日時点、純資産総額は約8,300億円。(1ドル148円換算)
純資産をみると、EWZは、新興国ETFの中でも大きな市場規模を持っています。
EWZの経費率は0.59%となっており、同じブラックロックのiシェアーズが提供するIVV(コア S&P500 ETF)やAGG(コア 米国総合債券市場)の0.03%と比較すると高めです。
ただし、新興国ETFの経費率は、一般的に高めに設定されており、管理コストなどを考慮すると妥当な範囲と言えそうです。
【参考】ファンド ランキング(新興国ETF)
順位 | 国 | 銘柄 | 純資産総額 | 経費率 |
---|---|---|---|---|
1 | ブラジル | iシェアーズ MSCI ブラジル ETF (EWZ) | 8,610億円 | 0.59% |
2 | 中国 | iシェアーズ 中国大型株 ETF (FXI) | 6,100億円 | 0.74% |
3 | メキシコ | iシェアーズ MSCI メキシコETF(EWW) | 3,010億円 | 0.50% |
4 | インド | ウィズダムツリー インド・アーニングス・ファンド (EPI) | 2,810億円 | 0.85% |
5 | インドネシア | iシェアーズ MSCI インドネシア ETF(EIDO) | 600億円 | 0.59% |
主な構成銘柄
2024年1月20日時点の投資内訳は以下の通りです。
銘柄 | 業種 | ファンド割合(%) |
---|---|---|
CIA VALE DO RIO DOCE SH | 素材 | 11.98 |
PETROLEO BRASILEIRO PREF SA | エネルギー | 9.07 |
ITAU UNIBANCO HOLDING PREF SA | 金融 | 8.02 |
PETROLEO BRASILEIRO SA PETROBRAS | エネルギー | 7.30 |
BANCO BRADESCO PREF SA | 金融 | 4.09 |
B3 BRASIL BOLSA BALCAO SA | 金融 | 4.04 |
AMBEV SA | 生活必需品 | 3.11 |
WEG SA | 資本財・サービス | 3.00 |
LOCALIZA RENT A CAR SA | 資本財・サービス | 2.96 |
BANCO DO BRASIL SA | 金融 | 2.65 |
EWZのベンチマークは、『MSCIブラジル25/50インデックス』です。
構成銘柄が1銘柄で25%を超えることなく、また構成銘柄の中で5%を超える銘柄の合計が50%を超えないよう調整されています。
要するに、ウエイトの高すぎる銘柄を作ってしまうと、その銘柄の動きに左右されてしまうリスクがあり、過度な集中投資を避けるために設定されています。
業種別に見ると、比率の多いのは、【金融…約26%】【エネルギー…約20%】【素材…約17%】【公共事業…約10%】となっています。
構成銘柄比率は、更新される場合があります。
最新の情報は、ブラックロックの公式サイトなどで確認してくださいね。
②EWZの株価
EWZ リアルタイム株価
EWZのリアルタイム株価になります。
EWZ 長期チャート
過去3年をみると、2021年6月に41ドルを付けた後、2022年1月には27ドルまで急落。
その後、上昇と下落を繰り返し、2024年に入ってからは32~34ドル台を推移しています。
全体的に高いボラティリティがあり、特に下落する時は急落する傾向があるように思えます。
③EWZの配当利回り
直近配当利回り(税込):7.41% (※2023年12月)
驚異的利回り!!
FIREやセミリタイアを狙うマネ夫婦にとって、利回り7%超えは大変魅力的!
配当は、6月と12月の年2回あります。
直近の分配金をまとめてみました。
【過去3年 分配金履歴】
日付 | 分配金(単位:米ドル) |
---|---|
2023/12/20 | 1.220973 |
2023/06/07 | 0.756221 |
2023年 分配金合計 1.977194 | |
2022/12/13 | 2.021717 |
2022/06/09 | 1.499121 |
2022年 分配金合計 3.520838 | |
2021/12/30 | 0.160947 |
2021/12/13 | 1.983642 |
2021/06/10 | 0.626065 |
2022年 分配金合計 2.770654 |
EWZの配当にはバラツキがあります。
ただし、過去10年さかのぼっても無配当の年は見当たりませんでした。
今後の配当の保証はありませんが、安心の実績♪
EWZ投資「購入した理由」
『どうしてEWZを購入したの?』という問いに対して、EWZ購入に至った私たちの考えや判断基準をお話しします。
※投資は自己責任です。最終的な判断は、自身のリサーチや分析に基づいて行ってくださいね。
①分散投資先としてブラジルに注目
米国株集中から分散投資へ
ETF投資を始めた頃は、高配当のETF「VYM」や「JEPI」、全米株式市場をカバーする「VTI」など、米国株にほぼ全振りしていました。
ETF投資に少しずつ慣れてくると、次第に米国ばかりへの投資から、分散投資も行いたいと思うようになりました。
最近では、これまで米国株式に集中していたポートフォリオを見直し、米国債券ETF「TLT」をポートフォリオに加えました。
米国市場と異なる動きがある投資先として目を付けたのが、BRICS(ブリックス)への投資です。
政治的に不安定なロシア、不動産リスク&デフレ下の中国市場、割高感のあるインド、発展途上の南アフリカ。
で、残ったのはブラジルになりました。
いやいや、消去法だけで選んだ訳じゃありませんよ。
実際に、全米株式市場をカバーする「VTI」と「EWZ」を比較してみると、連動性は低いことが見て取れました。
連動性が低いということは、分散投資を効果的に行うことができます。
「全ての卵を一つのかごに入れるな」
投資の格言を思い出し、連動性の低い投資先を組み合わせて、リスクを分散させています。
ブラジル経済の成長に期待
ブラジル経済のポテンシャルにも注目しています。
人口は約2.1億人で、年々増加傾向にあります。
2050年頃をピークに約2.6億人まで到達する予測があるようです。
また、GDPの6割以上を内需が占め、将来の成長を支えると考えられます。
マネ夫婦は基本的に、
人口増=国力増、人口減=国力減 の考え方を大事にしています。
長期で保有するなら、人口が増える見込みの国を選びたいと思いました。
EWZには、鉄鉱石を手がけるヴァーレやブラジル石油公社など、資源豊富な企業を含んでおり、これらのセクターの成長にも期待しています。
②高配当銘柄投資でFIRE後の利回りを形成
FIRE・セミリタイア後の収入源として、年間4%の利回りを目標に設定しています。
例えば、3000万円を投資し、利回り4%で運用できれば、年間120万円の収益が見込めます。
つまり、月10万円の生活費がまかなえる計算です。(税金は考慮せず)
EWZは、利回り7.41%(2023年12月)となっています。全体の投資における利回り4%を目指す上で、7%台の利回りは大変ありがたいです。
マネ夫婦は、比較的安全な債券ETFもポートフォリオに組み込んでいるため、高配当銘柄への投資も重要になってくるのです。
③新NISAの成長投資枠が使える
2024年1月からスタートした新NISAの「成長投資枠」では、ETFや上場株式、投資信託に年間最大240万円まで投資することが可能です。
NISA口座を利用すれば、得られた売却益や配当金は非課税となるため、有効活用するメリットは大きいです。
※非課税と言っても、NISA口座の場合、海外で引かれる税金は非課税となりません。故に、利回り7.41%(2023年12月)となっていますが、実際の利回りはもう少し低くなる点には注意が必要です。
EWZも『成長投資枠』で購入可能なので、NISA口座を利用する価値は十分にあります。
EWZ投資のここが心配
EWZのリスクは?心配なことはないの?
投資である以上、もちろんリスクもあります。
我々が考えているEWZのリスクや懸念点についてもつぶやいていきます。
①ブラジル投資の政治経済的リスク
ブラジル市場への投資には、経済的・政治的リスクが伴います。
経済的リスク
ブラジル財務省は、2023年11月、2024年ブラジルの経済成長率(実質GDP)の見通しを下方修正しています。
金利高とコモディティ価格下落で、企業業績が影響を受けているとのことを要因に挙げています。
また、ブラジルの主要貿易相手国である中国の経済成長が鈍化していることも、ブラジル経済にとっては懸念材料です。
政治的リスク
ブラジルはBRICSの一員として、他の新興国との協力関係を持っていますが、各国それぞれ独自の経済的・政治的課題を抱えています。
欧州の市場と対峙する潜在力を持ちつつも、BRICSは一枚岩ではないため、各国の状況が相互に影響を及ぼす可能性があります。
ブラジル市場に期待しつつも、不確実性も潜んでいることを理解した上で、投資に踏み切っています。
②高ボラティリティに注意
ブラジル市場の投資において、注意が必要なのが、高いボラティリティ(価格変動の激しさ)です。
原油などのエネルギー、鉄鉱石、農作物といったようなコモディティ(商品)に依存していることが高いボラティリティの要因かもしれません。
ばらつきを表す標準偏差を、「EWZ」と全米株式市場をカバーする「VTI」で比較してみました。
EWZの方が標準偏差が大きく、ブラジル市場が米国株式市場よりもボラティリティが高いことを示しています。
参入のタイミングによっては、大きく利益を得ることができるかもしれませんが、急落して大きな損失を抱えることになるかもしれません。
配当狙いの我々にとっては、ガクンと下がった時が、逆に買い時かなとも捉えています。
【結論】EWZってどうなの? 全世界株カスタマイズとして
ここまで、ブラジルETF【EWZ】について、私たちマネ夫婦の見解をお伝えしてきました。
「で、結局、EWZってどうなの?」という質問に対して、マネ夫婦の回答は、「買い」です。
マネ夫婦は、全世界に投資するインデックスやETFを持っていません。
自分たちの好みに合わせて投資先を選びたいと思っているからです。
経済成長が鈍化傾向にある中国や、停滞気味の欧州市場よりも、成長が見込める市場に投資するスタンスです。
そこで選んだのが、ブラジル市場に投資するEWZです。
さらに高配当な点も魅力的。
FIRE・セミリタイア後の生活を見据え、資産運用全体の利回りを底上げしたく、ポートフォリオに組み込む結論に至りました。
私たち夫婦もいつの日にかFIRE達成を報告できることを願って!
一緒に頑張りましょう!
\500万円分の現金を「JEPI」に投資/
投資に踏み切った訳については、こちらの記事でつぶやいています。
資産形成の手段に、【JEPI】投資を検討されている方の参考になればうれしいです。
\毎月配当「PFF」ってどうなの?/
FIRE・セミリタイアを目指して積立中。
【PFF】を積立運用している理由についてつぶやいています。
\リスクヘッジとして、「TLT」をポートフォリオへ追加/
「なぜ債券型ETF【TLT】を選んだのか」、TLT購入理由についてつぶやきます。
コメント