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【EVの未来】電気自動車を巡る各国と日本の動向を徹底比較

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マネ妻
マネ妻

脱炭素化社会へ動き出きだした自動車業界の未来は?

話題のEV(電気自動車)について、世界や日本のシェア率、環境規制や補助金制度はどうなっているのか、各国の取り組みをまとめてみました。

EVとは

EVって何の略?

EVってよく聞くけど、何の略なの?

「EV」とは「Electric Vehicle」の略で、電気自動車のことです。
充電装置で車載バッテリーに電気をため、その電気でモーターを動かし走行します。バッテリーとモーターだけで動くためエンジンは搭載していません。

どんな車があるの?

電気自動車と聞かれてまず思い浮かぶのは、アメリカのテスラ(Tesla)社の電気自動車ではないでしょうか。

日本でテスラの電気自動車が走っているのは、ほとんど見かけませんが、世界で最も売れている電気自動車です。
テスラの発表によると、2020年の世界販売(納車)台数は49万9550台、前年比36%増と新記録を更新しました。また、2022年までの年間販売台数は100万台超になるとの見通しを示しており、しばらくはEV業界をけん引する存在であり続けそうですね。

日本でEVといえば、キムタクのCMでおなじみの日産リーフですね。
日産リーフ e+(イープラス)は、バッテリー容量が62kWh、一充電走行距離458kmと長距離移動に対応したタイプも登場しました。

ヨーロッパのメーカーでは、ルノーが販売するコンパクトEVの「ZOE(ゾエ)」やフォルクスワーゲンの「 ID.シリーズ」といった車種が自国を中心にシェアを伸ばしています。

中国では、上汽通用五菱汽車(ウーリン)の「宏光MINI EV」が、約48万円と破格の価格設定でテスラ以上に売れていると話題になりました。

なぜEVが注目されているの?

HV(ハイブリッド車)、PHV(プラグインハイブリッド自動車)、FCV(燃料電池自動車)といったエコカーが存在する中、なぜEVが注目されているのでしょうか。
世界がEVに注目している点をまとめました。

✔HV(ハイブリッド車)
 エンジンとモーター、2つの動力で走る車
✔PHV(プラグインハイブリッド自動車)
 自宅や充電スタンドで充電できるハイブリッド車
✔FCV(燃料電池自動車)
 水素と酸素で発電した電気エネルギーを使ってモーターを動かす車

1.環境にやさしい

1番のメリットは環境にやさしい車であるという点です。エンジンを搭載していないので、汚染物質を含んだ排気ガスが出ません。排気ガスによる大気汚染がないため、「脱エンジン・脱炭素化」の車両として世界的に注目されています。

2021年2月アメリカがパリ協定に復帰したことにより、「脱炭素化」の動きが加速しています。

パリ協定で決まった主なポイント

✔ 世界の平均温度上昇を18世紀後半の産業革命前に比べて2℃未満できれば1.5℃未満にする
✔ 温室効果ガスの排出を今世紀後半までに実質0にする
✔ 全ての国が削減目標を決めて5年ごとの見直しをする
✔ 先進国は途上国の支援をする

参考:外務省㏋(2020年以降の枠組み:パリ協定)

2.エンジン車の規制強化

日本を含む多くの国は2050年に温室効果ガスの排出量を実質的にゼロにする方針を掲げています。

各国はガソリン車やディーゼル車の新車販売を規制し、自動車メーカーはEV開発を強化するなどの電動車を普及させる動きが活発になっています。
ノルウェーのようにHVにも規制を設ける国もあります。

【EV】主な世界の動き

EVの販売台数は世界的にシェアを拡大しています。

国際エネルギー機関(IEA)は2021年のグローバル電気自動車の報告書の中で、2020年のEV世界販売台数は前年比41%増の約300万台に達したと発表しました。また、EVとPHVが2030年に世界で1億4500万台普及するとの見通しを明らかにし、「20年代は世界中で(PHVを含めた)EVが当たり前の時代になる」と指摘しました。

日本ではまだまだ見かけないEVですが、世界ではどのくらいEVが出回っているのか、EVに対する施策をまとめました。

以下は記事作成時点の情報です。
世界情勢や経済状況等により、新たな政策が打ち出されている可能性もあります。
参考:IEA [Global EV Outlook 2021]

アメリカ

【販売台数】
・2020年EV登録数29万5000台(販売シェア2.0%)

【バイデン大統領の施策】
・EV市場拡大に19.3兆円の資金投資を提案
・米国製EVの購入に対する販売奨励金と税制上の優遇措置を設ける
・2030年までに全国に50万カ所のEV充電スタンドを構築する

【環境規制】
・カルフォルニア州2035年からPHV・HVも含むガソリン・ディーゼル車の新車販売禁止

イギリス

【販売台数】
・2020年EV登録数17万6000台(販売シェア11.3%)

【補助金】
・2023年まで30,000ポンド以下のプラグイン車両に最高2,500ポンド(約38万円)の補助金を交付

【環境規制】
・2030年からガソリン・ディーゼル車の新車販売を禁止
・2035年からプラグインハイブリッド車の新車販売を禁止

フランス

【販売台数】
・2020年EV登録数18万5000台(販売シェア11.3%)

【補助金】
・2020年6月から45,000ユーロまでのBEV(バッテリーEV)には7,000ユーロ(約84万円)、50,000ユーロかつWLTP航続距離が50km以上のPHEV(プラグインハイブリッド車)には2,000ユーロ(約24万円)の補助金を交付

【環境規制】
・2040年からPHV・HVを含むらガソリン・ディーゼル車の新車販売を禁止
・パリは2030年からPHV・HVを含むらガソリン・ディーゼル車の新車販売を禁止する方針

ドイツ

【販売台数】
・2020年EV登録数39万5000台(販売シェア13.5%)

【補助金】
・40,000ユーロ以下のBEVとFCVには最高9,000ユーロ(約108万)、PHEVは6,750ユーロ(約81万円)が助成される

【環境規制】
・2030年からガソリン・ディーゼル車の新車販売を禁止

中国

【販売台数】
・2020年EV登録数119万5000台(販売シェア5.7%)

【補助金】
・2020年が前年実績を上回ったため、2021年のEVへの販売補助金を前年比で2割減らす方針へ
 航続距離が300㎞から400㎞の標準的なEVでは1万3000元(約22万円)、標準的なPHVには6800元(約11万円)の補助金を交付

【環境規制】
・2035年からガソリン・ディーゼル車の新車販売を禁止
・2035年にはPHVを含むEVと、HVの割合を50:50まで引き上げを目標

【EV】日本の動き

世界では次々に新しい施策や環境規制に後押しされ、EVはシェアを伸ばしていますが、日本ではどのような取り組みを進めているのでしょうか。

2020年12月、経済産業省は関係省庁と連携し、経済と環境の好循環につなげるための産業政策である「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定しました。

このグリーン成長戦略の中で「遅くとも2030年代半ばまでに、乗用車新車販売で電動車100%を実現」と明確に掲げられており、自動車業界全体の動向に注目が集まっています。

【販売台数】
・2020年EV登録数3万台(販売シェア0.6%)
・2021年3月 EV市場シェアは0.8%、販売台数は2,656台。(日本自動車販売協会連合会)

【補助金】
・EV1台当たり最大80万円の補助金を支給(以下3つの補助金制度から1つを選択して申請できる)
①クリーンエネルギー自動車導入事業費補助金
②二酸化炭素排出抑制事業費等補助金
③CEV補助金(グリーンエネルギー自動車導入事業費補助金)
※自治体独自の補助金制度と組み合わせることも可能

EVの未来は?

EVを中心に新しい技術が誕生

EV特有のデメリットがEV普及を妨げていると言われてきましたが、そのデメリットを解決する新しい技術が次々に誕生しています。

車両価格値下げへ

テスラは2021年2月主力車種「モデル3」の値下げを発表し日本で話題になりました。
 ・「スタンダードレンジプラス」511万円→429万円(82万円の値下げ)
 ・「ロングレンジ」655万2000円→499万円(156万2000万円の値下げ)
中国で生産することで、輸送コストや人件費の削減、中国製リチウムイオン電気に切り替えたことでコスト削減が可能となったそうです。

新規格のEV充電

電気自動車というと、充電に時間がかかるイメージですが、中国ではチャデモの新規格「チャオジ」が注目を集めています。

CHAdeMO(チャデモ)とは、EVの世界的な急速充電方式の一つです。
2010年にトヨタ自動車を始めとした日本企業5社が幹事となってCHAdeMO協議会が設立され、電動化モデル用急速充電の標準規格である「CHAdeMO方式」が誕生しました。

ChaoJi(チャオジ)は中国語で「超級」を意味しています。最大900kWという大出力に対応しているということが特徴で、400㎞走行分を5分で充電可能にし、2022年大型高級車向けに投入、2023年~2024年に採用拡大に向けて動き出しています。

「たった5分でフル充電」といった時代がすぐそこまで来ているのですね。

航続距離の延長

「航続距離が短いから安心して乗れない」といった課題は既に解決されています。

テスラの航続距離を見てみると、「モデル3」の航続距離は580㎞、最高グレード「モデルS」は、なんと航続距離628kmと発表されています。
東京~大阪間が片道約500㎞なので、一度も充電なしでたどり着いてしまいます。

今後車の軽量化や消費電力の少ない部品の採用により、航続距離800㎞~1000㎞なんて車も出てくるかもしれないですね。

電気から再生可能エネルギーへ

EVは排気ガスを出さないクリーンな車ではありますが、電気自体はクリーンなのかといった課題は残っています。

EVの普及に伴い、電力消費の増加が見込まれていますが、その電力を火力発電で補うというのであれば、果たしてクリーンな車と言えるか疑問ですね。

将来的には、風力発電や太陽光発電、バイオマス発電といった再生可能エネルギーの分野に発電能力を切り替えていく必要があるのではないでしょうか。

さいごに

「コネクティッド(C)」「自動化(A)」「シェアリング(S)」「電気化(E)」の4つの技術革新の波(CASE)が同時に押し寄せ、自動車産業は「100年に一度の変革期」と言われています。

馬からエンジン、そしてエンジンから電気へ。

2050年まであと29年、どのような世界になっているのでしょうか。
世界からエンジン車が消え、脱炭素の世界が待っているのでしょうか。

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