世界最大の仮想通貨取引所Binance(バイナンス)が、日本国内向けサービス「Binance Japan(バイナンスジャパン)」を立ち上げ、新規利用者向けに口座開設申込の受付がスタートしました。
これまでグローバル版のバイナンスを敬遠していた方も、金融庁の認可を得たことで利用しやすくなったのではないでしょうか。
この記事では、バイナンスジャパンの特徴・新規口座開設の方法について、仮想通貨初心者にも分かりやすく解説します。
国内では取り扱いのなかったコインが購入できたり、NFTが売買できるマーケットを利用できたり、バイナンスジャパンに注目しています。
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Binance Japan(バイナンスジャパン)とは
バイナンスって、無登録で金融商品取引業を行っているとかで金融庁から警告を受けていなかった?大丈夫なの?
バイナンスは2018年に金融庁から日本居住者向けの無登録サービス提供に関して警告を受け、2021年6月にはその2度目の警告が行われていました。
そこで、バイナンスは国内向け新プラットフォーム設立にあたり、2022年11月に関東財務局登録の暗号資産交換業者である「株式会社サクラエクスチェンジビットコイン」を買収。その後、社名を「Binance Japan株式会社」へと変更しました。
これにより、バイナンスジャパンは日本の暗号資産交換事業者として正式なライセンスを獲得しました。
バイナンスジャパンは、日本国内で合法的に業務を行っている事業者として認められています。
所管 | 関東財務局 |
登録番号 | 関東財務局長 第00031号 |
登録年月日 | 令和4年10月14日 |
暗号資産交換業者名 | Binance Japan株式会社 |
Binance Japan(バイナンスジャパン)のメリット4選
バイナンスジャパンは、他の取引所と比べて何が魅力なの?
バイナンスジャパンの何がすごいのか、特徴を4つピックアップしました。
メリット① 世界最大Binanceの日本法人
グローバルにサービスを展開するBinanceは、世界で1億4千万人を超える利用者を持ち、日次取引高が約380億米ドルを超える世界最大規模の暗号資産取引所です。
「バイナンスジャパン」という名前から、「バイナンスの日本支店」と思われるかもしれませんが、実際には、「バイナンスの日本法人」となります。
別の組織ではありますが、バイナンスジャパンは、バイナンスの技術力と経験に支えられ、日本市場に合ったサービスの安定と向上の提供を目指しています。
背後に世界最大のBinanceがいることで、認知度が高まり、今後の利用者増加も期待されています。
メリット② 取扱銘柄数が日本最大
バイナンスジャパンの取扱う暗号資産の銘柄数は34銘柄で、立ち上げ時点で取扱銘柄数が国内取引所トップに躍り出ます。
BTC | ETH | BNB | ADA | ALGO |
ASTR | ATOM | AVAX | AXS | BAT |
BCH | CHZ | DAI | DOGE | DOT |
ENJ | ETC | IOST | JASMY | LINK |
LTC | MATIC | MKR | ONT | QTUM |
SAND | SHIB | SOL | TRX | XEM |
XLM | XRP | XTZ | ZIL |
国内初上場となるのは、「ビルドアンドビルド(BNB)」と「アルゴランド(ALGO)」です。
中でも注目は、「ビルドアンドビルド(BNB)」ですね。
2023年8月現在、BNBの時価総額は5.2兆円を超え、暗号資産市場では第4位に位置しています。
現在のBNB価格
BNBは、2017年にバイナンス取引所の手数料割引用のネイティブトークン「バイナンスコイン(BNB)」としてスタートしました。
2022年2月、取引所の枠を超え、エコシステム分散化が進んだことを理由にリブランディング。
「バイナンスコイン」は「Build and Build(ビルドアンドビルド)」へ、「バイナンススマートチェーン(BSC)」も、「BNB Chain」へ改名されました。
「ビルドアンドビルド」の呼び方はイマイチ定着しておらず、今でも「ビーエヌビー」や「バイナンスコイン」と呼んでいる人は多いのでは。
BNBの取引が可能になることで、BNBを利用したさまざまなプロジェクトへ参加しやすくなりますね。
HBAR | NEAR | OP | IMX | ARB |
GRT | RNDR | MANA | EOS | GALA |
APE | KLAY | LSK |
2023年11月27日から現物取引で利用可能になるとのこと。
これで、取り扱い銘柄数は合計47銘柄となり、国内取引所の取扱銘柄トップをさらに更新します。
メリット③ 資産運用サービスも充実
現物取引以外にも資産運用サービスも提供されます。
暗号資産の貸付によって利息を得ることができる「Simple Earn」、定期的に決まった金額の暗号資産を積立投資できる「自動購入(積立)」を利用することができます。
Simple Earnは、所謂【ステーキング】と同様の物と捉えていいと思います。
Simple Earnのような資産を利用して安定した収益を上げる方法は、マネ夫婦も色々な取引所で活用しています。
メリット④ NFTマーケットも利用可能に
グローバル版でも提供されていたNFTマーケットプレイスも利用可能になるとのこと。
NFTマーケットプレイスでは、NFTの作成、取引を行うことができます。
BinanceのNFTマーケットプレイスは、BNB Chainを使用しているため、手数料を安く抑えられるのが魅力的です。
Binance Japan(バイナンスジャパン)注意点
魅力的なサービスが期待されるバイナンスジャパンですが、日本の法規制に従って展開する関係上、グローバル版との違いも多々あります。注意点をまとめました。
日本円の出金は2023年8月20日以降
暗号資産の入出庫と日本円の入金は可能ですが、日本円の出金は8月20日以降の開始が予定されています。
そのためか、現物取引(取引所)におけるJPYのペアは現在提供されておらず、BTC・BNBなど暗号資産建てでの取引となっているようです。
日本向けプラットフォームとしてオープンはしたものの、これからサービスの拡充や体制を整えていくといった印象です。
国内取引所へ送金できない
バイナンスジャパンも他の国内取引所と同じく、「トラベルルール」が暗号資産の送金に適用されます。
トラベルルール対応に伴い、取引所間の送金は、同一プロトコルを採用している取引所同士でしか送金できなくなりました。
国内の主な取引所だと、コインチェックやビットフライヤーは「TRUST」、GMOコインやビットバンクは「Sygna Alliance」というプロトコルを採用しています。
一方、バイナンスジャパンは「グローバル・トラベル・ルール(GTR)」という別のプロトコルを採用しており、国内の取引所への送金ができない状況になっています。孤立状態…。
送金可否 | 受取人情報など | |
バイナンスジャパンの利用者 | 送金OK | 必要 |
日本国内の取引所 (コインチェック、GMOコインなど) | 送金できない | ー |
通知国の取引所 (MEXCなど) | 送金できない | ー |
通知国以外の取引所 (Bybitなど) | 送金OK | 必要 |
個人のウォレット (メタマスクなど) | 送金OK | 必要 |
送金OKでも、リスク評価等の結果、送金が断られる場合もあるとのこと。
取引や送金の際は十分注意が必要です。
レバレッジ取引はできない
2023年8月時点、レバレッジ取引は提供されていません。
バイナンスジャパンとしては、日本の法律を遵守する形で、先物取引を含むデリバティブ取引サービス提供を目指し、準備を進めているとのこと。
GMOコイン、DMM Bitcoin、ビットフライヤーといった日本国内取引所でレバレッジ取引を提供していますが、最大レバレッジは2倍です。
2021年5月から施行された改正資金決済法の影響で、国内の暗号資産FXに関する規制はより厳しくなり、2倍が上限となっています。
今後バイナンスジャパンでレバレッジ取引ができるようになっても、グローバル版のようなレバレッジ10倍・100倍での取引は出来ないと思われます。
Binance Japan(バイナンスジャパン)口座開設手順
バイナンスジャパンの口座開設は、とても簡単です。数分で登録完了が可能です。
バイナンスジャパンの公式サイトにアクセスします。
[メールアドレスまたは電話番号で登録する]をクリックすると、アカウントの登録画面へと進むことができます。
【利用対象者】
・日本国内居住者のうち、満18歳以上の方
・バイナンスジャパンの口座登録を行い、利用規約に同意いただける方
・本人確認手続き(eKYC)の審査を通過された方
パスワード設定と、利用規約への同意してアカウントを登録します。
その後、本人確認手続き(eKYC)を完了次第、取引可能となります。
さいごに
ここまで、バイナンスジャパンについて紹介しました。
今後の予定として、「バイナンスアカデミー」を立ち上げる計画を発表しています。
これはWeb3の教育推進を目的とした無料の教育プラットフォームで、ユーザーがBinanceが持つブロックチェーンエコシステムの知識を深め、理解を広げるためのものです。
新プラットフォームオープン時点では、現物取引などサービス提供が限られているものの、先物取引を含むデリバティブ取引サービスは早い段階で実現されそうな予感。
また、バイナンスジャパンのアナウンスに「今後、銘柄数のさらなる拡充を図ります」との言葉があることから、将来的にはさらに多くの暗号資産が上場されることが期待されます。
Binance Japanが日本の暗号資産市場で中心的存在になっていくのか、今後も動向に注目したいと思います!
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